「ねじ」の遅れ破壊〜「ねじ」が壊れて困ったご経験がある方に その2〜 「ねじ」の腐食を防いで下さい。腐食環境に置かれたねじ締結では「ねじ」は壊れることがあります。特に鋼製ボルトや鋼製タッピンねじは、応力腐食割れや遅れ破壊が起きやすくなります。 「ねじ」は漏れるところで使わないで下さい。「ねじ」の表面に結露すると高強度ボルトは遅れ破壊しやすくなります。鋼製「ねじ」を屋外で使うと雨水で濡れます。都市部、工業地帯では汚染大気の中に含まれる硫黄酸化物や窒素酸化物が「ねじ」表面に付着した水に溶けて、酸溶液となって「ねじ」をアタックします。これに伴って応力腐食割れを起こし、破壊に至ることがあります。 強度区分12.9には電気メッキをしないで下さい!高強度ボルトに酸洗や電気メッキをすると、遅れ破壊の危険があります。「ねじ」メーカーがメッキして出荷したもの(12.9にメッキしたものはないはず)は保証されていますが、流通段階や需要家でメッキすると危険です。 止め輪や座金、ピンもメッキの追加工をしないで下さい。止め輪や座金、スプリングピン、平行ピンなど「ファスナー」は、メーカーがメッキ加工して出荷したものは保証されていますが、ビッカース硬さが350以上の「ファスナー」に流通や需要家でメッキすると、すべて遅れ破壊の危険があります。 後加工をしないで下さい!機械加工、再熱処理、再表面処理や追加表面処理など後加工されると、製造時の特性が保証できなくなります。「ねじ」の性能を損なうような後加工は、絶対にしないで下さい。 座金組込みねじやタッピンねじで薄板を締付けるときは注意して下さい。座金組込みねじやタッピンねじは、座面近くの首下軸部にはねじがありません。ムリにねじ込むとめねじを壊すだけでなく、しっかりとしまってなくても、締めた気になるので危険です 〜ねじの安全使用取扱説明〜
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