「ねじ」のゆるみねじゆるみは、止めようがない? 〜ねじゆるみで頭を悩ましている方に 〜 振動が激しいと「ねじ」はゆるみます。ねじ止めした個所に激しい振動が作用すると「ねじ」は緩んでしまいます。定期的に点検をし、ゆるみを見つけたら締め直すようにしてください。 ねじ締結は軸まわり、軸直角の力に弱いのです。「ねじ」を回そうとする力や、「ねじ」の横方向からかかる力で、「ねじ」は緩んだり、壊れたりしやすくなります。こんなときは、「ねじ」の取付け方向や力のかかり具合を工夫してお使いください。 ●締付け後、温度の上下が激しいと、ねじゆるみが起きます。リベット結合にするか、同じ材質の「ねじ」に換えてください。 軽合金やプラスチックを締めるときは注意して下さい。締付けられる部品がアルミニウム合金やプラスチックのときは、温度変化が小さくても、ねじゆるみが起きやすくなります。 締結接合面が塗装されていると「ねじ」がゆるみます。締付けられている部品の接合面が塗装されていると、ねじゆるみが早く起きます。 ●ガスケット(パッキン)を介したねじ締結は、ゆるみやすくなります。 ●何個もの部品を1本の「ねじ」で共締めすると、ゆるみが起きます。 ●大きな呼び径で短い「ねじ」はよくゆるみます。 被締付け部材の剛性が小さいと、ゆるみやすくなります。ねじ締結で締付けられえる部材のことを被締付け部材と呼びます。この被締め付け部材の変形があるレベルに達すると、それが塑性変形だけでなく弾性変形でもゆるみの原因になります。被締め付け部材の強度と剛性には、留意して下さい。また、部材間の接合面がなじんでも、ねじゆるみが早く生じます。 ねじのゆるみ止めとまわり止めは意味が違います。接着剤を利用したり、ねじはめ合い部をかしめたりする「ねじ」ゆるみの防止法があります。「ねじ」は緩め方向に回転しなくてもゆるみます。「ねじ」の回り止めと「ねじ」のゆるみ止めは意味が違います。たとえば、「ねじ」に回り止めをして気密を保とうとしても、たいてい、うまくいくことはありません。 増し締めは最も有効なゆるみ防止法です。どんな「ねじ」も初期ゆるみといって、締め付けてしばらくすると、程度の差はありますが、締付けている力が低下します。しばらく経ってもう一度、最初と同じ締付けをしておくと、ねじゆるみの大半は防ぐことができます。 〜ねじの安全使用取扱説明〜
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